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副業収入がある方の確定申告

2022年11月1日

副業収入がある方の確定申告

 

最近は、サラリーマンでも副業が認められている企業が増え、本業以外でも収入を得ている方は増えていると思います。

今回は副業で収入がある方や、これから副業で収入を得たいと考えている方向けに令和4年以降の確定申告について確認しておきたい内容をお伝えします。

 

 

【副業の確定申告は必要?】

サラリーマンは通常、年末調整をしているので、確定申告をする必要はありませんが、副業収入のある方は、副業で得た利益(収入-経費)が年間20万円を超える場合には、確定申告をする必要があります。

 

 

【雑所得の計算方法】


副業収入がある場合、基本的には「業務に係る雑所得」として、下記の通り所得を計算します。

   

 総収入金額 - 必要経費 = 業務に係る雑所得 

 

副業収入のある方の確定申告については国税庁のHPでも紹介されています。

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/kakutei/kakutei/fukugyo.htm

 

 

【業務に係る雑所得の帳簿保存について】

 令和2年度の税制改正により、令和4年分以後の雑所得の業務に係る所得の金額の計算や確定申告について、下記の見直しがありました。


前々年分の雑所得の収入金額 改正の内容
300万円以下 現金主義による特例計算が認められた
300万円超 請求書や領収書等の保存義務(5年間)
1,000万円超 業務の収支内訳書を作成し、確定申告書へ添付する義務

なかでも特に注意したいのは、請求書や領収書等の保存義務です。対象となる方は令和4年分の収入に係るものから保存しなければなりませんので、ご注意ください。



【副業は雑所得か?事業所得か?】

 副業収入を確定申告する際、「事業所得(事業)」に該当するのか、それとも「雑所得

(業務)」に該当するのか、判断に迷う方もいらっしゃると思います。

 過去の裁判例では

①営利性・有償性の有無

②継続性・反復性の有無

③自己の危険と計算における事業遂行性の有無

④その取引に費やした精神的・肉体的労力の程度

⑤人的・物的設備の有無

⑥その取引の目的

⑦その者の職歴・社会的地位・生活状況

 などの諸点を総合して、社会通念上事業といえるか否かによって判断することとなってい ます。

つまり、本業として行う営利を目的とした商売が「事業」であり、他に主たる仕事を持っている人が行う副業は、ほとんどの場合「事業」でなく「業務」に該当すると考えられます。

そのため、副業に係る収入は「事業所得」でなく「雑所得」に区分されることが一般的です。

 

 

【事業所得と雑所得の取扱いの違い】 

「事業所得」となる場合には、青色申告をすることにより、最大65万円の「特別控除」を受けることが出来ます。また、事業が赤字の場合には、給与所得などと「損益通算」が可能で、青色申告は大きなメリットと言えます。

青色申告は、一定水準の記帳をし、帳簿書類を保存することが要件で、青色申告をすることができる人は、不動産所得、事業所得、山林所得のある人です。

「業務に係る雑所得」の場合には、青色申告のような取り扱いはありません。

 

   事業所得   雑所得 
青色申告特別控除
損益通算
損失の繰り越し
専従者給与
少額減価償却資産


【今後の動向】

令和4年8月1日に、国税庁から「副業の収入が300万円を超えない場合、原則として雑所得とする」という基本通達の改正案が発表されました。

副業収入が300万円以下の場合には、特に反証がないかぎり「雑所得(業務に係る

雑所得)」に該当し、事業所得には該当しないこととするという内容のものでした。

 

しかし、この案に反対意見が殺到し、10月7日に公表した修正案では大幅に修正されることになりました。

修正案では「所得に係る取引を記録した帳簿書類を保存すれば事業所得にできる」という内容になっていました。本業か副業かは問わず、所得に係る取引を記録した帳簿書類を保存すれば、収入が300万円以下の場合でも事業所得と認められることになりました(例外あり)。

 

国税庁HP「所得税基本通達の制定について」の一部改正について(法令解釈通達)より

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kihon/shotoku/kaisei/221007/index.htm

 

そろそろ冬の足音が聞こえてくるこの時期ですね…そして年が明ければ確定申告の準備が必要となります。

 

 

ご不明な点などありましたらどうぞお気軽にOAG税理士法人東京ウエストまでお問い合わせください。

 

 

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